ベトナムの配偶者ビザが役に立たんという話

日本でベトナム人と知り合って結婚した人も増えてきているようです。そこから各々事情があって、ベトナムへ移住する日本人も結構います。移住先で日本人は夫であれ嫁であれベトナムで職探しを迫られることが普通です。というのもベトナム人の配偶者が働くだけで家庭を切り盛りできるとしたら、よほどその人の収入が高くなければ不可能だからです。

もちろん現地の低所得者水準の生活様式を受け入れられるというのなら話は別ですが、いまだにそんな日本人とは出会ったことがありません。ベトナムにいる日本人の中で薄給の代表格、日本語教師の生活水準でさえ耐えられる日本人は限られるでしょう。それでも現地のベトナム人平均よりは2～3倍の給与をもらっています。

話を戻しますが、日本で結婚の手続きを済ませた日本人がベトナムで就労するにあたって、

「ベトナム人と結婚してますからビザは大丈夫です。」

と言う人がいます。いや、大丈夫じゃないんですよね。。。もしベトナム人と日本で結婚してこれからベトナムで働こうと思っている人は注意してほしんですが、ベトナムにおける配偶者ビザとは単にベトナムにいることを認められているだけで、就労してもいいという効力はありません。

なので普通にベトナムで働きたいならスタンダードに労働許可証をとらなければいけないのです。ベトナム人と結婚してベトナムに滞在している日本人（つまり私のような人）は配偶者ビザで滞在しているのではなく、勤め先に紐づいたビザで滞在しています。ベトナム人と結婚したからといって労働許可証の取得条件が緩和されるなんていうことはありません。なのでバッサリいうとベトナム人と結婚しているからという恩恵は一切ないんですよ、少なくとも就労に関しては。

なのでベトナムで労働許可証をとれる経歴がない人（高卒や社会人経験が3年ない人など）は安易にベトナムで働こうと考えないほうが吉です。まあ必要な経歴を満たしていない人でも取得できないわけではないんですが、それは正規のやり方ではないのでやっぱり勤め先からは採用の時点で渋られる可能性も高いです。またベトナムのローカル企業ではビザが下りないなら下りないで、平気で資格外のビザで滞在させて不法就労をさせてくるところもあります。

とりあえずベトナム人と結婚してこれからベトナムで生活することを考えている人は、まず自分の経歴で労働許可証がちゃんと取得できるかを確認してみることをお勧めします。