ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

賞味期限のないベトナム

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「賞味期限」と「消費期限」の違い。日本に住んでいれば大体の人は分かると思います。ざっくりと「消費期限切れの食べ物を食べたらお腹を壊すんじゃ。。。」という認識で大丈夫ですが、実際消費期限が数日過ぎたところで生ものでなければ食べられる食品も多いと思います。

 

一方「賞味期限」はと言うと、その商品をおいしく食べられる期限。この時期を過ぎると味の保証はできませんよという期限なので、時期が過ぎていたとしても基本的に食べて健康に害はありません。なので腐りにくい食品は賞味期限が表示されているものが多いです。企業としてはよりおいしい状態のものを食べてほしいということもあると思います。

 

一方ベトナムでは賞味期限の概念はありません。仮に賞味期限を言うならば、

 

「できるだけ早く食え」

 

これにつきます。おいしく食べたいんだったら早く食べるに越したことはないということで、食べる時期が遅くなってまずくなったとしても、

 

「そんなもん知るか」

 

という考えです。しかし企業としても販売した商品を食べて体を壊されると色々面倒

なので消費期限は設定してあります。この辺りは販売側も消費者も考えは一致しており、

 

「賞味期限?おいしく食べる?そんなもん買ってから時間が経過したら徐々にまずくなっていくのは当然でしょ」

 

という考えなので、特に賞味期限を求められることは今のところないようです。(つくづく日本は消費者にやさしいと思います)なので賞味期限自体を知らないベトナム人が日本へ行くと、賞味期限を消費期限と勘違いしてしまうというのはよくある話。

 

しかしベトナムの消費期限、一体どこまで信じていいものでしょうか。店が仕入れた商品が消費期限切れになった場合、普通は廃棄します。仮に店頭に並べていたとしても期限切れの商品を買う人はいませんし、せいぜい確認せずに誤って買ってしまう程度です。(通常期限切れの商品を店頭に並べている時点でアウトですが、ここはベトナムなので大した問題にはなりません)

 

しかしそういうことを見越して予め消費期限を操作できるようなパッケージで卸をしている業者もいます。大手のスーパーで並んでいる商品でそういうものは中々ありませんが、地方や個人の商店に足を運ぶとそういったものもちらほら見かけることができます。店主曰く問題ないとのことですが、パッケージを見る限り

 

「一体いつ仕入れたものなんだ??」

 

というものも見られます。私が子どものころ、近所の駄菓子屋でそういった明らかに期限切れだろうというものが売られている店がありました。実際湿気た駄菓子をつかまされて店主のババアに文句を言いましたが、「知らん」の一点張り。当時ガキだった幼心ながら理不尽を感じたものですが、今となっては良い思い出です。ベトナムの期限切れを売る店は当時の駄菓子屋と似たような感覚なのかもしれませんね。

 

ちなみにその駄菓子屋は期限切れのものがあまりに多かったのか、保健所から指導を受けていました。ベトナムでもそういったことが将来的に徹底されることを願います。