ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

ベトナムにおける仕事と妊活の意識について

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結婚、妊娠による女性の就職問題は日本ではデリケートな話題ですので、発言に気を付ける必要があります。しかしそれも女性側にある程度の良識があるからこそ成り立つ話で、それがなければどうなるんでしょうか。

 

さて、今日の話題は女性の妊娠が仕事にどう影響を与えるかについてです。事のきっかけはうちの会社に応募にきた女性から始まりました。

 

女性「今妊娠していて、3か月後ぐらいに産休を取る予定です。」

 

聞けば前の職場は動き回る仕事が多いため、妊娠してはそれが負担なので退職し、基本デスクワークの求人を出していたうちに応募に来たとのこと。ここで面接官である私にいろいろな疑問が起こります。

 

私「てことはうちは妊娠を控えたあなたの受け皿か?てかそれが志望動機って。。。」

 

例えば自社の社員が妊娠したとして窓際に追いやったり、退職させるようなことは日本でもベトナムでも良くない話です。しかし既に妊娠していて数か月後に産休に入る人を雇うほどボランティア精神で採用活動はできません。よほど希少価値なスキルを持っているならともかく、一般の事務職での募集です。この人はそういうことを平然と話していたのでその時点で見送り確定となりました。(もちろん見送り理由は他の理由で伝えています)

 

ベトナムにある日系企業では結婚を控えていたり、結婚したての人を採用することを敬遠する企業もあります。というのも採用した直後に妊娠する可能性が高く、過去に同様の理由で痛い目に遭っているからです。

 

もちろん妊娠するのは自由ですし、会社よりも家庭が尊重されることに異論はありませんが、雇用側としたら悩ましい問題でもあります。そういったリスクを回避するため敢えて子どもを産み終えた人が多いであろう40歳以上を募集対象にする企業もあります。

 

今の日本は女性が妊娠しても働きやすい環境を目指していますが、ベトナムでは特にそんな傾向はありません。とはいっても最低限の「妊娠・出産」に関する社会保障はありますが、特別恵まれているかと言われればそれほどでもない程度です。実際産んでから半年後にはフルタイムで職場復帰する人が多いので、自社の社員が産休に入ったとしても大体前後8か月程度でしょうか。(ベトナム人は出産1か月前から2週間前ぐらいまで働きます)

なので産みやすい社会かと言われればそれほどでもないとは思うのですが、社会全体が「そんなもの」みたいな感じで回ってますので、こちらの女性たちも「とりあえず産んでしまえばなんとかなる」精神が強いような気もします。

 

このあたりは部分的に学べることがあるかもしれませんね。