ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

ベトナム人の密入国者死亡事件について

f:id:dtbh:20191108113333j:plain


先日ベトナム人でイギリスに密入国を企てた集団が大量に死亡する事件がありました。日本では知る人ぞ知るレベルのニュースかと思われますが、死亡した人の中にはかつて日本へ実習に行った子も含まれていたので、一部の日本人からは関心が寄せられたそうです。日本語の記事もありましたので参考までにリンクを貼り付けておきます。

 

news.yahoo.co.jp

 

さて、こういった事件に対してベトナムでは大量にベトナム人が死亡したということで話題になっていますが、この事件に対する受け止め方は人によりけりです。まず直接的な死亡原因がはっきりしていないということもあるのですが、如何せん密入国をした結果、死んでしまったということなので100%気の毒というような念はそれほどないようにも感じられます。

 

ベトナム人の密入国は世界各地で起きているようで、特に貧困層が多い中部や山岳部などが多いとのこと。この手の層はどうあがいても生活の向上が見込めないので、たとえ法を犯しても一発逆転のギャンブルをする人も多いと聞きます。今回の密入国とは異なりますが、技能実習生もそういった要素が少なからず含まれており、配属先の企業が不良なところであれば、そのギャンブルに失敗したということを意味します。そもそも日本の受け入れ先にギャンブル的な要素があってはならないのですが、それが現実です。

 

日本人は世界比較でも自由に海外を行き来できる身分ですので、密入国でもしなければ海外に渡ることのできない人の気持ちを理解することは中々難しいように思います。日本も戦後は生活を改善するために闇商売をして成りあがった人が多かったといいます。全うにやってても向上が見込めないならリスクをおかしてでも、、、と考えるのは貧困の必然といったところでしょうか。

 

今回の一件については密入国をした人よりかはその密入国を手伝ったブローカーに非難が集まっているようです。しかし実際行きたいと思う人がいる以上、こういった金儲けのための集団は必ず現れますので根本的な改善はやはり貧困の解消ということになるのかと。

 

今回死亡した集団を「自業自得だ」と切り捨てるのは簡単な話ですが、その行為の底にある奥深い部分を考えると何とも言えないものです。私一人でこんなことを考えても何の解決にもならないんですけどね。