ベトナム人の埋葬習慣

ベトナムの埋葬はこれまで土葬が一般的でしたが、墓のスペースや衛生面、また近代的な埋葬として政府は火葬を奨励しています。しかしお年寄りの層はやはり火葬というのに抵抗を抱く人も多く、田舎へ行くと土葬をする人が多いのが現状です。

恐らく私の世代（30代）が墓に入るときには火葬が普通になっていると思いますが、日本もかつては土葬から火葬に切り替わるときに抵抗感をもっている人が多かったのかもしれませんね。

しかし土葬で別の問題があるということを嫁から聞いて驚きました。

「土葬は墓泥棒が出るから警備のいないお墓は良くないのよねぇ。」

墓泥棒。。。最初聞いたときはお供えものなりを盗む人かと思いましたが、聞いてみると土葬した人を掘り起こして使えそうな臓器を盗むんだとか。想像するだけでも恐ろしいです。

今昔物語でおばあさんが死人の髪を抜いてかつらを作る話がありましたが、死体を解体して臓器を売るとは格が違います。そもそも盗んで解体したあとの遺体はちゃんとまたどこかに埋葬するのか、それともどこかへ遺棄してしまうのか。いずれにしても遺族からしたら悲惨な話です。

そういう危険性もあるから火葬のほうがいいと嫁は言います。日本で火葬のメリットを聞いたとしても、そんな返事が返ってくることはまずないでしょうね。