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外国人が話すベトナム語を聞こうとしないベトナム人【前編】

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ベトナム語の発音が壁になって勉強をやめてしまう日本人は数知れず。その挫折のきっかけにベトナム人が自分のベトナム語を理解してくれないという理由があります。現地在住の日本人間で、

「ベトナム人はこちらのベトナム語を頑張って聞こうとしてくれない。」

という愚痴があります。今日はその点について見ていきましょう。

 

上のセリフについてですが現地人にとって2パターンの可能性があります。それは、

 

①そもそもベトナム語を話していると思われていない

②外国人の拙いベトナム語を聞こうとするサービス精神がない

 

①は「外国人はベトナム語を決して話さない」と思い込まれている場合です。ベトナム語はまだまだマイナー言語で外国人がベトナム語を話しているのを見たことが無い人もたくさんいます。なので外国人の口からはその人の母国語か英語しか出てこないだろうと思っています。そこでいきなり発音の悪いベトナム語で話されても、相手は聞き取ろうとする耳にはなっていませんので、少し雑音が入っただけで、

 

「ダメダメ、私外国語一切分からないんだから!」

 

みたいな感じで拒絶の意を示されます。これは頑張ってベトナム語を話そうとしている外国人からすると、

 

「何だよ、せっかくベトナム語を話しているのに。。。」

 

とお互い不本意な結果になります。

また相手の言語耳の状態も関係があります。例えばホテルで日本人と日本語を話していたとします。そこの従業員はそれを見て、「この人たちは外国人」と認識するわけですが、そこから、

 

「この人たちに話しかけられた場合は日本語か英語」

 

と無意識のうちに認識されます。相手が外国語耳で準備しているときにいきなりベトナム語で話しかけると理解されにくいものです。以前ある黒人が私をベトナム人だと思い、ベトナム語で声をかけてきたことがありました。

私は彼の容姿からまさかベトナム語が出てくるとは思わなかったので、頭の中の語学スイッチ切り替えに少し時間がかかったものです。

 

現在私は日本語、英語、ベトナム語を使う環境で生活しているわけですが、それぞれの言語を同時並行で使うと混乱することがあります。まだネイティブ言語の日本語と外国語の同時並行であればいいんですが、ベトナム語と英語の同時並行は頭の中で処理の混乱が起こることがあります。英語を聞きながらベトナム語に通訳するようなときなど、脳にある言語チャンネルの切り替えに少し時間がかかっているとでも言えばいいでしょうか?(これについては訓練や慣れでチャンネルの切り替えそのものが必要なくなるかどうか、時間をかけて答えを見つけたいと思っています)

 

 

次回は「②外国人の拙いベトナム語を聞こうとするサービス精神がない」について書きます。