ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

孤独=自由、自由≠孤独

他の人が書いたブログについて直接言及することは滅多にないんですけどね。同じようなことを考えていたことがあったんで記事にします。

tavigayninh.hatenadiary.jp

 

こちらのブログ主さんは特定のジャンルに絞ってブログを書いているというわけではないんですが、記事の端々にこれまでの人生を感じさせる表現が盛り込まれているのが好きで愛読しています。内容的に友達を「トモダチ」と記すなどなど。。。

リンクにある記事内の補足でこんなフレーズがありました。

 

金で笑顔を買う人も多い 

 

色々な解釈ができると思います。少し話が逸れますが私は複数の解釈ができるようなフレーズに惹かれます。なので映画でも小説でも漫画でも、皆が感動して同じ着地点に辿り着く作品よりかは、一見よく分からない終わり方をするような作品のほうが印象に残るわけでして、終わってからも尾を引いて考えさせられる作品が好きだったりするわけです。読み手に解釈を委ねるような終わらせ方といった感じでしょうか。(もちろんそういう風に持っていくためのプロセスの秀逸さが前提ではあります。途中の意味がわからなくて最後も意味が分からなければ考える気にもなりませんからね。)

 

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解釈の分かれる作品について旧友と議論するのは最高に楽しい

話を戻します。金で自分の笑顔を買うというのも色々な解釈ができるわけでして、それについて肯定的な見方もできれば否定的な見方もできるかと思います。今回は孤独に耐えられないときに金で笑顔を買うという話なので、例えばベトナムで生活する日本人を例に出して考えてみます。

 

①男が単身で海外赴任。寂しさを紛らわすために現地のキャバクラに通う。

お金を払って女の子と話をしたりちやほやされて楽しい。これは文字通り笑顔を金で買うという見方ができると思います。この「男」独身なら誰も咎めることはないでしょうが、家庭を持っている身であれば微妙なところです。

 

②一人は寂しいので様々なコミュニティやイベント、飲み会に参加する。

現地で日本人の友達を作ろうとして色々な飲み会などに参加する。結果的に楽しければ笑顔ですし、楽しくなければ金の無駄遣いみたいな感じになるかもしれません。前者の場合は有益な交際費といった金の使い方をしているとも言えるでしょうか。

 

③自分へのご褒美

自分自身にお金をかけて幸せな気分を味わう。基本的には現物的なものにお金をかけます。しかしこれは持続性のある笑顔というより一時的な笑顔を買う場合になることが多いような気もします。

 

孤独がつらいとなったときには憂さ晴らしを含めてお金を使うことはままあります。それ自体が良い悪いというわけではなく、今の世の中で全くお金を使わずに物事を処理するのは難しいという事情もあります。

 

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こんな所に一人ふらっと行くのが好きだったりします

ところで孤独や独りを楽しめる人は基本的に「物理的な孤独」と「精神的な孤独」を区別できている人が多いのかと。前者は「自分だけがそこにいて、他者が介入してこない状況」、後者は「何かあっても手を差し伸べてもらえる人が誰もいない状況」という定義です。一人行動や一人旅が好きな人は前者を楽しめる人であって、精神的に孤独ではない人が多数派ではないでしょうか。精神的な孤独に陥らないよう日頃どのように行動するのかは非常に大事なことでして、仮に陥りかけたときにリカバリーする術を自分なりに確立している人は強いです。

 

海外で精神的な孤独に陥ると中々回復させるのが難しいので、予防が大切なのかなぁと改めて考えさせられました。今は職業上、鬱傾向のある日本人からの相談を受けることもありますので、改めて考えるいい機会となりました。