ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

「ハノイの空」と書いて「曇天」と読む

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冬場から春にかけては8割以上の確率でハノイは曇っています。ホーチミンは季節関係なく晴れてますので、ホーチミン在住の日本人もハノイはずっと曇っているという印象があるそうな。。。

 

冬場は中途半端に寒く曇ってばかりで、春は夏の準備とばかりに霧雨が毎日のように降り続き徐々に気温を上げていくわけです。日本ではジメジメした梅雨が終わるとカンカン照りの夏がやってきますが、それをもう一段階不快にしたような感じでしょうかね。とりあえず毎年面倒な時期です。(1年中面倒な時期と言ってる気もしますが…)

今の時期で一番厄介なのがカビの発生です。この時期は気温が低く湿度が高いため乾燥するのに相当時間がかかります。というより乾燥することがありません。ですので洗濯物は生乾きが基本ですし、あまりに時間がかかると臭いが発生するから洗濯しなおしという事態も珍しくありません。ちょっと贅沢な人ならこの時期のために乾燥機を購入という人も多いようです。

スーツをタンスに入れておいたらカビが生えたというのも初めてのベトナム在住者の洗礼のような位置づけです。

 

さて冗談のような話で、部屋にパソコンを置いておいたら湿気で壊れたという話があります。さすがに部屋に置いているだけで壊れるというのは大げさですが、エアコンのオンオフでの室温の温度差で内部に水滴が発生して故障が早まるというのは十分考えられます。

こういったところから精密機械を日本と同じ感覚で部屋に置いておくのは躊躇するわけですが、湿度を一定に保つ箱というのがあるらしいですね。在住の日本人の方が紹介していましたが、こんなものにお金をかけるほど我が家にはお金がありませんので、今年もどうやってなけなしの湿気対策をするか頭を悩めるわけです。

 

 

ベトナムのシングルマザー事情

ベトナムでも最近は若い世代を中心に不妊の傾向が出てきており、不妊治療が注目を浴びるようになってきました。もちろん費用がかかるのである程度のお金が必要になりますが、子どもを持つことを日本以上に重視される社会ですからニーズはかなりあるようです。

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一方離婚した人で女手だけで子どもを育てるシングルマザーも最近は増えてました。しかしベトナムのシングルマザーの印象は両極端で、女性が実業家や金持ちの家出身など旦那の稼ぎをあてにしなくてもやっていけるような人か、女手だけではとてもやっていけないので、実家に身を寄せて何とか生計を立てているという人になります。日本のように母子家庭を援助するような制度や生活保護といったものがないので、やはり普通の女性の完全なシングルマザーは経済的に成り立たないのが実情だそうです。(*後者の人で田舎出身の場合、技能実習生として出稼ぎに行くパターンも多いです。この点からも技能実習の名目が窺えそうです。)

 

また同じシングルマザーでも未婚でシングルマザーを選ぶという人も最近出てきました。こういった方はまだまだ少数ですが、30代の富裕層に多い気がします。実は私の嫁の親族の中にもこういった人が一人いるんですが、小さな宿の経営者です。単純に収入が一般的な日本の中流層ぐらいあるみたいですから、ベトナムでは十分な経済力を持っています。この方はそもそも不妊が原因で若いころに離婚したそうですが、その後人工授精により子ども授かったとか。改めてパートナーを求める必要性を特に感じることもなかったそうです。

 

拡大家族から核家族へと日本も進んできましたが、ベトナムでも近年少しづつその兆候が出てきています。現在のところ日本が歩んでいる道を似たように歩んでいる部分が多いのですが、核家族から更に進んだ家庭形態が存在するんでしょうか。ひょっとすると未婚のシングルマザーが今よりもっと一般的になって、未婚の子有り世帯がもっと標準的になったりして…てことはシングルファーザーも??

子どもには両親がいるというのが普通ではない時代が来るのかぁとぼんやり考えています。次に私たちが見る新しい家族形態はどういった感じでしょうか。

 

 

 

ベトナムのお年玉の相場っていくらぐらい?

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ベトナムに来てからすっかり日本の正月を日本で堪能することがなくなってしまいました。やはり日本で正月情緒を感じることができないのは少々物寂しく感じます。日本にいたときはお正月にあげるお年玉の額を計算する必要があったわけですが、そういったことから解放されたかというとそういうわけではありません。ベトナムにもお年玉文化が存在します。

 

日本とベトナムのお年玉文化における大きな違いは年長者にもあげるということでしょう。日本では普通お年玉は子どもにあげるものですが、ベトナムでは収入のないお年寄りといった年長者にもあげます。その他少額ではありますが、社会人同士で渡すこともよくあります。実際のところ大人子ども関係なくあげるという感覚かと思います。

 

日本と比べて物価が安いベトナムですから一人一人の額は少ないのですが、親族の多さや大人にもあげるということで、中々の出費になります。私は一応10人程度にあげたわけですが、相場がよく分かりませんので嫁に相談して決めました。以下にざっとした額を記します。(分かりやすく日本円で書きます)

 

祖母…2500円、伯母伯父…1000円 従兄弟…500円 甥姪…250円

 

大体こんな感じです。まあこれが相場かと言われると微妙ですが、普通の家では大体こんな感じかと思います。まあ私の場合旧正月期間は日本にいたのであれですが、もしベトナムにいたら私もお年玉を誰かからもらっていたでしょうから、そこからある程度は相殺されていると思います。

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ベトナムでは一般的に旧正月前にボーナスが1か月分ほどあります。日本人からはよく誤解されますが、このボーナスは旧正月での贈り物や準備で使うボーナスで、旅行や何か高価なものを買うためのボーナスではありません。もともと平均月収が500USDに満たない国なわけですから、このボーナスがなければ寧ろ旧正月期間は死活問題になるわけです。ベトナムでのボーナス習慣はあくまで旧正月を人並みに送るためのお金ですので、従業員もかなり重視します。

 

ベトナムにある某日系企業でこの旧正月ボーナスをしぶった企業がありました。言い分としては日頃から十分な給与を払っているわけだから、ボーナスは必要ないだろうと判断したようです。確かにそこの会社は他の日系企業より高給でしたが、それで納得できるベトナム人は誰もいません。結果、旧正月明けに退職者が一気に出てしまい炎上したとのことです。

外国でビジネスを行うにあたって現地人の習慣を理解しなかった典型的な痛い例かと思います。

 

 

 

ベトナムの葬式

子どもが多いベトナム社会ですが、もちろん誰かが生まれれば誰かが死ぬというのは自然のサイクルでして、ベトナムでも街を歩けば葬式の場面に出くわすことも珍しくありません。ただお年寄りの数は日本と比べてまだまだ少ないので、全体的な葬式の数は日本より少ないのかもしれません。

 

日本の場合、最近ではお葬式はどこかの会場を借りてするパターンが多いのであまり表立って葬式の現場を目の当たりにすることもないですが、ベトナムでは自宅でする人が多いので、家の前を通れば間違いなく分かります。

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ベトナムの葬式では近い親族は額に白い帯を巻く習わしがあるので、式場へ行けば亡くなった人の近い親族が誰なのかが一目で分かります。大よそ何親等までがその帯を巻くのかは分かりませんが、少なくともこの帯を巻いている人は亡くなった人にとって近い存在だったということは言えるようです。また、服装は日本の喪服のように決まった型というものはありません。一応暗目の背広が男性では一般的なところです。

 

葬式は日本よりも若干賑やかかな雰囲気はあります。といっても盛り上がっているとかいうわけではなく、葬式中は仏教に則った音楽がずっと流れていますから静寂の中で見送るという雰囲気ではありません。またベトナムではまだまだ土葬が中心ですので、墓の面積は大きめになります。大体棺桶がすっぽりそのまま入るぐらいの大きさと言えば分かりやすいでしょうか。最近ではベトナム政府も火葬を広めていこうと取り組んでいるところですが、火葬費用や焼却施設の設置問題など実現にはまだ時間がかかりそうです。

因みに軍人で高官の人が亡くなった際にはその人の写真を掲げて街中を軍用車で走りながら追悼します。

 

以前日本に住んだことのあるベトナム人から、

 

「日本は家みたいな車がありますね?」

 

と言われたことがありました。最初聞いたときはキャンピングカーのことかと思いましたが、詳しく聞いてみると霊柩車だったのです。言われて改めて最近はそのデザインの霊柩車を見なくなったなと思いましたが’、葬儀屋の人に話を聞く機会があったので聞いてみると、

 

「最近ではこの手のデザインの車は好まない人が多いんです。」

 

とのことでした。子どものときは無責任に霊柩車をみると不吉だとか、親指を隠すとか言ってましたが、遺族にとってはそんな失礼な振る舞いはないわけでして、今となっては恥ずかしい思いです。

 

 

ベトナム女性が好きなら押すに越したことはない

日本へ帰国中は年に1回しか会えない友人と酒を飲み交わして、お互いの現状とか積もった話をよくします。だいたい初めはわりと真面目な話から始まりますが、酔いが回ると女の話になるのがいつものパターン。

 

「ベトナムの女の子ってどんな感じ?」

 

もう何回も答えてますが繰り返し聞かれます。私がまだ独身だったころは単純に女性としてどんな感じかというところが興味の中心でしたが、結婚して以降は嫁としてどんな感じかという部分に興味が移ります。まあ飲みの席でのいい話のネタにはなりますね。

こういった席で例えば東南アジアへ出張の機会が多い人の場合、現地の娘といい関係になるにはどうしたらいいかというのが気になるところかと思います。ただ私の日本の友人にはそういった人がいないので、幸か不幸かその類の話はでません。ただ友人の友人が日本にいるベトナム人に恋をしているという話がありました。

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どうも話を聞いてると留学生っぽいんですが、勤務先のアルバイトのベトナム人のようです。そこで聞かれたのはどうやってアプローチすればいいのかと。。。

まあ私もベトナム人の女の子を知り尽くしているわけではありませんので、100%とは言えませんが、間違いなく好きという気持ちを全面的に出した方がいいだろうというアドバイスをしました。駆け引きは一切不要の押し一辺倒。1回ぐらい断られようが、フリーなら継続して押してみろと。

自分がするわけではないから何とでも言えますが、ベトナムではそんな感じでいかに相手の子を好いているかを示せるかが重要ですから間違ってはないでしょう。もちろんストーカーまがいのことは厳禁です。

 

以前の記事でも書きましたが、ベトナムでは1回好きと言っても、その場で「はい、じゃあ付き合いましょう」と必ずしもならないことがあります。とりあえずしばらく様子を見て付き合うかどうかを判断される期間があるのです。

その話を友人にすると、

 

「面倒臭いな~」

 

と言ってました。はい、面倒臭いんですよ、こっちの女は(笑)

欧米のようにスキンシップをたくさんするとかでもないですが、何かしら愛情表現を求める傾向はあります。日本の女の人でも愛されていることを実感できた方が嬉しいとは思いますが、それを求める度合いがベトナムのほうが一般的には高いとされています。

 

ちなみに私は日本にいたときから1回好きになった女には白黒はっきりさせないと気が済まないタイプだったんですが、1回断られるとすぐに身を退いてました。何回も立ち向かうメンタルは持ち合わせていません。今の嫁にも最初の告白で微妙な反応だったら多分それ以上はアプローチしていなかったと思います。

 

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ベトナムへ帰る度の日本ロス

ベトナムでの生活が嫌だとか寂しいとか感じることは日頃ないんですが、日本の最先端の設備を堪能して帰るとやはり物寂しさを感じます。それに毎日がベトナム料理で平気でも日本で和食ばかり食べているとやはり恋しくなります。ベトナムへ渡ってから4年余り、日本からベトナムへ戻る度に日本ロスが起こります。

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まあこれもロスがなくなるまでは時間の問題なんですが、恐らくこれから先も一時帰国するたびに付き合っていかなければならない感覚なんでしょう。しかしベトナムも大体今日から仕事始めになるわけですが、一般的なローカル企業は初日はほとんど仕事をしません。それこそ新年の挨拶を職場でそれぞれした後に会社のイベントとして昼から新年会を行うというのが普通です。そこでも酒が出るわけですからもちろん午後からの仕事はありません。翌日から「ボチボチ働くか。。。」みたいなもんです。

 

一方日系企業は一応初日からいつも通りに働きます。というのも職場のトップ(日本人)はそもそも旧正月に関心のない人が多いので、言葉では「明けましておめでとう」と言っても実際は自分の中で新年は新暦のお正月で完結してしまっている人が殆どです。なので新年会をしない日系企業も珍しくありません。実際日本は通常通り稼働しているわけですから、「自分たちだけお正月」なんてことも難しいでしょう。(この辺りに日本人の仕事に対する真面目さを窺えます)

 

なので日系企業で働くベトナム人にとって旧正月辺りになると日本人と温度差が出るところに多少不満があるようです。私は日本人でも嫁がベトナム人なので旧正月の催しに参加する機会も多いのですが、親戚関連の挨拶などはできれば1回でまとめてやってほしいのが正直なところ。子どもの頃から1日は家族だけで、2日は親族廻りでお正月は終わり!って環境でしたから嫁の親族を1か月ぐらいかけて順番に挨拶廻りするのは中々疲れます。

 

 

日本ってどうなん:ベトナムに帰ると言うか、戻ると言うか

長いような短いような日本滞在を終えて、いよいよベトナムに戻ります。またベトナムでの生活が待っているわけですが、少し感覚に違いが出てきたので書いておきます。

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以前は日本へ一時帰国してから再度ベトナムへ行くときには意識的に「戻る」という言葉を用いていました。これは自分の中で居が完全にベトナムではないという意識があったからわけですが、今となっては自分の家庭がベトナムにあります。なので今回は「ベトナムへ帰る」と周りの日本人に言ってます。

これは別に国を跨がなくても東京大阪とかの距離でも成り立つことなんでしょうが、他の皆さんはどうなんでしょう。まあ自分の家がそこにあるのなら気にせず「帰る」と言ってる人のほうが多数派だと思います。

 

とりあえずこれまでは誰もいない家に帰っていたわけですが、やはり家族が家で待っていると思うと、帰る気分もいいものです。とは言っても帰るときは嫁は実家に帰っているので、私の家には誰もいないんですが。。。そんなことを最近分かってきた今日この頃でした。

 

日本ってどうなん:日本で民族性を意識すること

ベトナムも山岳部へ行けば少数民族が多数いるので一応日本よりは民族の存在を意識することができます。しかし国民の大半はキン族と呼ばれる民族で、それ以外の民族でもその民族が住んでいる地域に足を運ばなければその存在を日常で感じることはまずありません。で、海外から帰って日本に住んでいるとどこでそれを感じるかということが今日の本題です。

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まず私の浅い知識で、日本の少数民族はと聞かれて初めに思い浮かぶのはアイヌ民族です。これは単純に昔北海道旅行へ行ったときにアイヌ民族の文化を伝えている古潭村へ行ったことや、北海道の地名にアイヌ語がよく用いられていることに依ります。しかし実際アイヌ語を日常で使える人はほとんどいないので、私生活で現実的に関わるような存在ではもはやないのでしょう。

じゃあ他の民族は?と自問自答して次に思い浮かんだのが沖縄の人。沖縄の人から「ウチナーンチュ」と呼ばれるぐらいですから、現地の人にとっては同じ日本人でもやはり違う人という意識があるのでしょう。そこはウチナーンチュからしても同じで沖縄の人と生活の中で出会うと自然と同じ日本でありながら違うところ(沖縄人らしさ)を探してしまいます。

もちろんもっと細かく見ていけば沖縄でも島によって違う民族だと考える人もいると思いますし、極端な話、九州や四国と言った地域でも分けて考えることもできるかもしれません。

 

しかしそういった点は置いといて、少なくとも海外で見る同じ国の中での完全な異民族同士と比べると、日本の場合はかなり統一性のある国民であることが窺えます。肌の色もそうですが、宗教やその他習慣的なものもたとえ出身地が違おうが受け入れられやすいものがほとんどだと思います。

若い時(といっても大学生のとき)にマレーシアに行ったとき、同じ国に住んでいるのになんでみんな同じ民族同士で家族を構成しているのかな?と思ったことがありました。ただやはり家庭を築くのに異なる習慣同士だと困難が伴いやすいんだろうというのが今となってはよく理解できます。あの当時私は民族が違えど恋愛はできるだろうと単純に考えてましたが、結婚とかになると自分たちだけでなく周りの親族も関わってくるということに気づかなかったのは若かったなぁと思わされます。

 

 

日本ってどうなん:日越の金の悩みについて

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日本に帰って久々に友人たちと談笑する日々が続きます。丁度これから30代も中盤に差し掛かる年齢そうですから結婚していれば子どももいたりして、マイホームをどうするかといった現実的な悩みの話がよく話題にあがります。

ところでベトナムでも日本でも家庭に関する金の悩みはよくでることですが、何に対する金の悩みかという内容はそれほど変わらないような気がします。とりあえずテッパンの悩みは①養育費、②住居がどちらも共通の悩みの中心になります。

 

①養育費(教育費含む)

日本とベトナムではもちろん物価は違いますが、一般家庭の収入に対して養育費が占める割合はそれほど変わりません。なので程度に差こそあれ、生活の中である程度の節約を強いられるのはどちらの国も同じです。

 

②住居

都会に住んでると借りようが買おうがどちらの国も余裕ではありません。ハノイの場合は地価がどんどん上がりますからぐずぐずしている買い時を逃すような空気があります。一方日本でも30年以上のローンを組んで購入というのも普通ですから生涯にわたる買い物になります。

 

この2つについて一切悩む必要がない家庭というのはよほど裕福なそうなんでしょう。ベトナムのように物価の安い国でも上記の2つは上を見ればいくらでもお金がかかります。最近ではベトナムの富裕層で子どもをインターナショナルスクールに通わせる親が増えていますが、1か月の学費が1500USD以上とかになるみたいですから普通の日本人の家庭でも捻出は難しいんじゃないでしょうか。

 

 

日本ってどうなん:日本でベトナム人はどこにいる?

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日本にいる外国人で国籍別に見ると中国人が圧倒的に多いようですが、数の上昇率というとベトナム人がダントツとのことです。しかし普通に歩いていてベトナム人と出会う印象があまりないのは、ベトナム人がある一定の場所に偏って生活しているからなのかもしれません。

 

まずあまりベトナム人を知らない人にとってはすれ違ったところでベトナム人と気づかない場合が多いと思います。それこそ外国人と思ったとしても中国人か、東南アジア人程度の広いくくりで片付けてしまうことがほとんどではないでしょうか。仮に会話をしていたとしても、それがベトナム語と判別できる人はほとんどいません。

また技能実習生として日本に来ているベトナム人は都会よりも田舎のほうが多いので、その地域では認識されていても都会ではあまり認識されないものです。

 

ところが日本に20年ぐらい住んでいるベトナム人の人が言うには、かつてはベトナム人を見かけると物凄く珍しかったそうですが、最近では見かけないほうが難しいぐらい数が増えたと言っています。

では一体どんなところに行けば彼らを認識する機会があるのでしょうか。

 

①日本語学校周辺

留学生の数が圧倒的な割合で伸びているベトナム人ですが、日本語学校のベトナム人率もその伸び率はすさまじいようです。学校によっては一クラス全部ベトナム人というのも珍しくないとのこと。一昔前は中国人が占めていたのが、近年ではそれがベトナム人に変わってきているとのこと。

 

②田舎の農村地域

技能実習生として日本に来る人の多くは田舎の農村や工場で働いている場合が多いです。元々人口が少ない田舎ではベトナム人がいたら目立ちますし、都会よりは人から認識されやすいとのことです。

 

③ベトナム人のコミュニティが多い地域

ベトナム人の身分はそれぞれですが、自国の人が多く集まるエリアには必然的に外からもベトナム人が集まってくるとのことです。大阪には昔からベトナム人街がありますが、一時滞在で日本に来ているベトナム人もよく訪れるらしいです。名古屋もそういったところがあるようです。

 

ベトナム人の数が増えたと言ってもその構成比は留学生と技能実習生が大勢ですので、要はその2つの身分の人が集まるところへ行けばベトナム人が多いと考えることができそうです。昨年日本国内の外国人による犯罪数ではベトナムがトップになりましたが、その犯罪が起こっている場所の統計を調べると、どうも都会よりも田舎の割合が多いようです。犯罪の種類は万引きや窃盗などが圧倒的に多いのも特徴でしょうか。

 

中国のようにカードの偽造といった高度な犯罪は今のところまだ聞きません。将来的にベトナム人でそんな高度な犯罪集団が出てきてほしくないものです。

 

 

日本ってどうなん:年老いた祖父母について思うこと

海外在住者の多くの人が向き合う必要のある身内との死別について。日本にいてるからといって身内の死期に立ち会うことができるとは限りませんが、海外の場合は式にも出ることができない可能性も多くあります。ベトナムに在住している日本人や、日本に在住しているベトナム人でもその経験をしている人はたくさんいて、私もその話を聞くたびに自分もある手度心構えはしておく必要があるなと数年前から考えるようになりました。

まだ一応私は若いほうなので、親よりは祖父母がまずその対象になりそうです。日本へ帰国するたびに必ず顔は出すようにしていますが、会うたびに衰えている感じがするのは気のせいではありません。日本にいたときは数か月に1回のペースで会っていたのが、ベトナムに渡って以降年1回になったわけですから変化については敏感になっています。

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ベトナム在住者の日本人とも時々話題にはなりますが、身内の不幸で急遽一時帰国するケースも珍しくありません。ある程度年齢のいった人できたら実の親が無くなったというケースもありますし、親戚の叔父や叔母というケースもあります。

私もこの年になって色々な方の告別式に出るようになりましたが、やはり逝くのは年齢的に順番がいいなぁとつくづく思います。少し不謹慎かもしれませんが、年長者から無くなっていく方が送る側の気持ちとしては整理をつけやすいだろうと。逆に親を残して先に子どもが亡くなるパターンは色々やりきれない部分があるだろうと想像できます。実際私の友人が事故で亡くなったときの親族の面持ちは今でも忘れられません。

 

自分が死ぬ時期は中々決められないものですが、少なくとも上の代の人を送ってから自分も逝くように生きられればと考え出す今日この頃。

恐らくもう指で数えるぐらいしか会えないんだろうなぁと思いつつ、今日もこれから祖父母に会ってきます。

 

 

日本ってどうなん:日本のハラスメント文化

日本にいる間は色々な日本の雑誌や新聞を読むのも楽しみの一つなんですが、改めてハラスメントという言葉が引っ掛かったので記事にします。

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日本の~ハラスメントは今となっては色んな場面で使われるようになりましたが、私が学生の頃は確かセクハラだけだったかと。。。それが今となっては、されて嫌なこと(ハラスメント)の前に単語を繋げたら、新しいハラスメント語が誕生するような時代になりました。

ハラスメントはされた本人の気持ちに依るところが大きいので明確な定義が難しいところなんですが、要は人がされて嫌なことというところが根本にあるのかと。こんな日本のハラスメント文化について少し気になる部分を書きます。

 

①セクハラ

大部分は女性のためでしょうね。一歩間違えれば性犯罪ですから必要な言葉だと思います。まあ昔はOLのお尻を触る上司が普通にいたとか聞いたことがありますから、そういう人は社会的に抹殺されるべきでしょう、現代社会では。女性から男性へのセクハラもあると聞いたことがありますが、直接見たことはありません。

 

②パワハラ

職業柄よく耳にします。ときにパワハラは仕事への情熱に温度差があるときにも生まれやすいのかなぁという印象。あるサービス業の人が休みの日に顧客から電話がかかってきても取らないから上司に叱られたとか。それに対してその人は「パワハラですか?」と言い返したそうです。その上司もどんな言い方をしたのかよく分かりませんが、それはパワハラなんでしょうかね?

 

③モラハラ

モラル的に良くないことをして他の人を不快に思わせること。これなら私はベトナムで毎日モラハラを受けています(笑)

 

④マタハラ

マタニティハラスメント。妊娠出産をきっかけに職場で不当な扱いを受けること。どうでしょうかねこれは。女性が活躍できる社会のためには配慮すべきことだと思いますが、会社的に扱いづらい妊婦や幼子のいる女性を優遇できるほど余裕がある企業も昨今少ないんじゃないでしょうか。中には産休中の手当をしっかりもらって復帰後に即退職ってパターンもあるようで、これは逆マタハラになるんですかね。まあ手当を貰うのは当然の権利と主張するんでしょうけど。

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ベトナムでは「~ハラスメント」という言葉がありませんので率直に「~が嫌」という言い方になります。ただ上の①~④はベトナム人に言わせればもっとシンプルな言葉になるようです。

 

①セクハラ→キモい奴

②パワハラ→ムカつく上司

③モラハラ→ただのバカ

④マタハラ→(概念なし)

 

こう言い換えてしまえるのなら、皆さんの周りにもハラスメントな人がたくさんいるんじゃないでしょうか(笑)

 

 

日本ってどうなん:ベトナムのバレンタインデー

今年のバレンタインデーはベトナムの旧正月と時期的にかぶるので、例年よりあまり意識されていないような印象があります。もちろん日本にいるといつものようにバレンタインデーに則した催し事が街中で開催されているわけですが、正直なところ私にとっては関係のない話です。ただ一応嫁にはメッセージだけ送っておきます。

 

というのもこのバレンタインデーですが、ベトナムでは男性から女性にプレゼントをあげるという日本とは逆のスタイルになります。欧米でもこのスタイルが主流でしたかね?なので日本のように男性がチョコレートを貰えるかどうかなんて概念はそもそもないわけで、あげる物もチョコレートではなく花やちょっとしたプレゼントをあげることが普通です。なので嫁のプレゼントを探しに私が出歩く必要があるわけです。

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私が学生のときはバレンタインデーの日に誰が誰にチョコレートをあげただとか、もらっただとかはいい話のネタになったものですが、こちらではそういった楽しみはありません。ベトナム特有の女性の日と個人的には似たようなものだと認識しています。

 

日本の百貨店を見ていると最近は女性がチョコレートを食べるためのバレンタインデーになりつつあるような気がします。単純に数だけで言うならチョコレートが好きなのは男より女のほうが多いでしょうしね。

前から女の子同士でチョコレートをあげる「友チョコ」たるものもありましたし、自分で作ったチョコレートをお互いに配るということも、高校生のときによく見たものでした。結構おいしそうに見えるから、いくつかもらったのもいい思い出です。(バレンタインデーにタイ焼きを作って持ってきた女子がバカ受けでした(笑))

 

最近では色々なトラブル防止のために会社内でチョコレートなどの授受を禁止しているところも多いようです。学生のころのように変な人間関係を気にせず単純にチョコレートをもらえなかった男子をバカにできたような時代が今では懐かしく感じます。

 

 

日本ってどうなん:ベトナムに行ってから阿部定事件を知る

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ベトナムでは阿部定事件が日常茶飯事だという話をよく聞きます。日本にいたときにはその事件の真相を聞くことがなかったのでよく知りませんでしたが、ベトナムに来てからその内容を調べることになりました。私よりもう少し上の世代の人にとっては馴染みのある事件なんでしょうが、ちゃんと調べるまでは単に浮気した男性が女性に局部をちょん切られる事件と思い込んでいました。今となっては少し恥ずかしい思いです。

 

で、上述した通りベトナムでは阿部定事件が日常茶飯事だと言われますが、嫉妬で女性が男性の局部をちょん切る事件は確かに年に1,2回程度はあるようです。こういった事件はベトナム人の間でも興味津々なので、新聞記事の格好のネタなんでしょう。去年も同事件の記事を見たことがあります。

 

しかし単純に浮気が原因で切られるケースがほとんどなわけですが、中には浮気を誤解されて本当は白なのに切られてしまったこともあるようです。そんな嫁をもった夫はたまったもんじゃありません。女性も嫉妬するぐらいその男性のことが好きなはずなんですが、局部の切られた男性を自分の手元に置いときたいと思うのでしょうか?まあ嫉妬に狂ってそんなことをしでかすわけですから、そこまで冷静に考えて行動は起こしてないと思いますが。

もう一件風変わりな事件では、妻が他の男性と浮気したということに対し激昂した夫があろうことか自ら局部を切断したという事件もありました。これも世間から注目を浴びたニュースになっています。

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「浮気=局部へ罰」というのは何とも分かりやすいですが、そのやり方もどうなのというのが正直なところです。まあこういった事件は浮気が多いベトナム人男性の中でのごくごく一部のことなので、「ベトナム人妻をとって、浮気をしたら阿部定事件になる」というのは少し誇張し過ぎかと思います。ただ私のマンションでも浮気が原因と思われる事情で怒り狂ってる奥さんをみることは時々ありますが。

 

 

因みに男性器のことを新聞などで局部という表現をするようになったのはこの阿部定事件がきっかけなんだとか。。。

 

 

日本ってどうなん:日越ハーフの育て方を考える

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順調にいけば今年の中頃には第一子が誕生するわけで、どうやら女の子になりそうです。言うまでもなく嫁はベトナム人なので、日越のハーフということになるんですが、どんな風に育てるか(あるいは育つか)色々考えます。

(少し話が逸れますが最近ではハーフという言い方もあまりよくないみたいでして、ダブルと言うみたいです。私個人的にはまだ特に気になりませんのでこの記事ではハーフと言わせてもらいます。)

 

日越のハーフは然るべき手続きを行えば基本的に成人までは両方の国籍を持てるようで、その後はどちらかを選択することになります。名前も日本名とベトナム名を両方名づけることができ、こちらは国籍を一つに定めて以降も両方名乗ることができるとのこと。なので一応私たち夫婦では日本名は私が名づけてベトナム名は嫁が名づけるという取り決めにしています。(実際ベトナム名の名づけを私に求められても困る)

日本人の名前は漢字などで意味があることが殆どですが、ベトナム名はそうでもありません。どちらかというと音の響きを重視しますので、どの音の響きがいいのかはネイティブでなければ中々分からないものです。日本人の女の子の場合、名前に濁音があるとどうしてもガサツな感じに聞こえますが、ベトナム人からしたらそんな感覚は一切ありません。(例:ガー、ガン、ゴックなど)

 

さて、肝心の言葉ですが、これも普通にいけばベトナム語が第一言語になることは間違いなさそうです。現時点で夫婦間の会話はベトナム語ですし、生活場所はベトナム。よほど私が意識的に日本語を教えない限りは日本語を学ぶ機会もないでしょう。私はともかく両親が孫と全くコミュニケーションを取れないのは気の毒だと思うので、そこは何とかして簡単なやり取りはできるようにしたいところです。

 

私としては日越のハーフの子でベトナムで生活する場合、(気の早い話ですが)女の子で良かったかなぁと。ベトナムでは基本的に男のほうがだらしないので、環境的には女の子のほうが育てやすいと言われています。男の場合は周りの大人や友人関係などで悪影響を受ける可能性も高いそうです。(もちろん親の育て方によるのは言うまでもありません)

 

 

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