ベトナム戦争博物館で考える
ホーチミン市にベトナム戦争の記録を残した有名な博物館があります。ベトナム戦争といえば枯葉剤を散布した米軍が非難を受けたことでも有名ですが、この枯葉剤の影響によって生まれた奇形児の展示などもあるので、人によっては結構見るのが辛い博物館かもしれません。
少し話が逸れますが、私は基本世界のどこへ行ってもその国の国立博物館と戦争に関する博物館は訪れるようにしています。現在も戦争をしている国は別ですが、ほとんどの国はかつての戦争の経験を経て現在の国を形成していますから、博物館での記録のされ方が、そのままその国(国民)を知る手掛かりになるからです。
ベトナムではフランス相手の独立戦争と対アメリカ相手のベトナム戦争を知ることが、近年のベトナム人思想を知るにはいい参考となります。ただ戦争はお互いの主義思想があるので、同じ戦争でも紹介のされかたが国によって微妙に異なるのが興味深いところです。
ベトナム戦争を例にとると、ベトナム側の博物館では枯葉剤の被害国としてその部分を前面にだすものの、それに屈せず戦ったというように自国民に誇りをもたせるような方向で展開させています。一方でアメリカにあるベトナム戦争資料館では、枯葉剤はこれ以上米軍の犠牲者が増えないようにやむをえず行ったという部分を強調しています。その枯葉剤を使うことになった経緯として、密林のベトナム人ゲリラ部隊に米軍がひどい目に遭わされたという記述も目立ちます。
このゲリラには女性も含まれていたようですが、ベトナム側は「女性も勇敢に戦った」と記述しているのに対し、アメリカ側は「女性なので兵士ではないと思い攻撃をためらった瞬間にやられた」という解釈になるわけですから、正に立場が変われば正義も変わるということでしょう。
日本の戦争教育は平和学習の一環という形になっていますが、勇敢に戦ったとか、そんな感じの表現は一切ないような気がします。戦後のGHQの影響もあるんでしょうが、私が子供の頃に学校で受けた戦争教育も旧日本軍の蛮行とか、否定的な表現で教えられることが多かったです。
そんな感じで戦争を教わったので、何となく日本軍が悪いことをしたみたいな感覚がどこかに根付いてしまっているような感じがあります。
現在の中韓が戦時中の出来事に対してとやかく言ってくるのに対し、日本が強く出れないのはそういった教育の影響も少なからずあるんじゃないでしょうか。
あるベトナム女性の結婚人生
以前ある友人の女性がこんなことを言ってました。
「離婚したい!」
理由は色々ありますが、究極の理由は夫が浮気性だからとのこと。この理由を出されるとほとんどの人はそう思っても仕方がないと思うでしょう。ただ彼女の場合、こうも続けます。
「最初からこの人と結婚なんかしたくなかった!」
と。私がじゃあなぜ結婚したのかと聞き返します。
「仕方がなかったから。」
この「仕方がなかった」というフレーズはベトナムの主に農村地域の風習をよく表していると思います。ベトナムでは現在でも農村部では年頃の女性で結婚していないと後ろ指をさされる傾向が強いです。なので本人も焦りますが、それ以上に親が自分の娘が行き遅れないように旦那を探してくるということもザラにあります。戦後の日本の田舎もそんな感じだったと聞いたことがあります。
男性側もやはり適齢期に結婚しないとその村の中で気まずい雰囲気になってくるので、適齢期に相手がいないとなると妥協しなければならないケースも多いようです。なので男女ともにそうだから紹介された相手と結婚まで行きつきやすいんだとか。しかし、ここで一つ疑問が浮かびます。そもそも何のために結婚するのかという疑問。
恋愛でお互いに惹かれあって結婚するのがベトナム人にとっても理想なんでしょうが、それが叶わない場合は世間体を気にして好きでもない相手と結婚。こちらでは縁がないからシングルを通すという考えはありません。もちろん入り口はそうでも結婚生活を通して、夫婦円満にやっている夫婦もたくさんいるわけですから、否定する気はありませんが、親が半強制的に結婚させた結果、自分の子どもが不幸になった場合いったいどう感じるのでしょう。
私は一応日本の中でも若い考え方のほうだと思いますので、昔の日本にあったような結婚至上主義的な考えは好きではありません。男は所帯を持って一人前だとか、女は子どもを産んで一人前だなんてのは時代遅れだと考えています。
ベトナムは女性の社会進出が進んでいるとかよく言われているようですが、それはあくまで結婚後も女性が勤めやすいという観点からです。一方生涯独身を通してキャリアウーマンを謳歌できる環境か言われれば、まだまだそんな雰囲気ではありません。
ベトナム式の呑み方は面倒くさい
ベトナムの酒は日本の酒より強く、大体30%弱のアルコール度数が標準です。またこちらでは何かで割って飲むという習慣がないため、ショットグラスで一気飲みというのが普通の飲み方になります。
で、日本では最初の一杯だけ乾杯をして後は自分のペースで飲むというのが一般的ですが、こちらは飲むたびに乾杯しなければなりません。つまり自分のペースで酒を飲むことができないわけです。なので飲むたびに誰かに乾杯しなければいけないわけですから、その逆も然り。飲みたくないのに乾杯されて無理やり飲まされるみたいな目にもなるわけです。もちろん無理やり飲む必要はないんですが、やはり飲まなかったら強要してくるような連中も中にはいます。なので一緒に飲む相手によっては日本以上に酒の席が苦痛ということになるでしょう。
私の場合、自他ともに認める酒豪でしてベトナムで私より酒を飲むベトナム人と未だ出会ったことがありません。まあ私の祖父も父も酒飲みなのでそういった家計なのでしょう。祖父は御年87歳ですが、昔から休刊日なしで飲み続けて現在でも肝臓の数値に異常がないわけですから、これは生まれつき備わったものなんだと思います。で、恐らくそれが父にも私にも引き継がれているんでしょう。
少し話が逸れましたが、お話した通り私は人より大酒飲みなのでこの乾杯をかなりの回数しなければ満足いくまで飲めないわけです。日本だと自分のペースでグラスに焼酎をついでぐびぐびやれるんですが、ここはイチイチ誰かを巻き込む必要があるのですごく面倒臭いんです。だからと言ってこの乾杯を怠るのは当地では失礼な行動になりますので無視もできません。ですから時々日本人と一緒に飲むときは「楽だな~」としみじみ思います。
因みにベトナム人で日本人がどれだけ飲むのか、妙な対抗意識をもって私にどんどんお酒を強要してくる人もいます。いわゆる中途半端な酒豪ですね。自分のペースで酒を楽しみたい私にとって、そういった類の人間は一番面倒なわけですよ。そんな人には私からどんどん乾杯して早めに死んでもらってます(笑)相手も変なプライドがあるかして乾杯されたグラスは全部飲み干そうとしますから。
一度これをやると次回からは絡んでこなくなるのが通例です。ベトナム式の酒飲みの洗礼を浴びせようとして、逆に返りうちの洗礼を浴びせるのが最近密かな楽しみだったりします。
少し性格悪いかな。。。
ベトナム女性のダイエットを切る
以前ベトナム女性は全体的にスリムである旨のブログを書きましたが、出産後の女性や最近太り出してきたことを危惧している人がダイエットに励んでいるケースもままあります。
しかしダイエットの基本的な知識があまりない状態で励んでいる人も多く、私からすると寧ろ逆効果だろと思うようなダイエットをしている場面によく出くわします。そんな女性たちにアドバイスを出すのが通例なんですが、ベトナムでよくされている間違ったダイエット法を紹介します。
①とにかく食べない
ダイエット中は食べ物を制限するのは基本ですが、極端な絶食は寧ろリバウンドのもとになるのが常識です。特に極端な糖質制限は低血糖になって日常生活に支障をきたすため良くありません。このあたりの知識はベトナムではあまり知られていません。
②運動しない
脂肪を燃焼するためには筋肉をある程度つけて基礎代謝を上げる必要があるわけですが、ベトナム女性は筋肉をつけることを嫌います。理由は単純に体がごつくなるからとのこと。体がごつくなるのは速筋(白筋)で、トレーニングの方法を間違えなければ問題ないということは知られていません。遅筋(赤筋)を発達させれば締まりのある美しいラインを作ることができるんですけどねぇ。逆に女性で体がごつくなるぐらい筋肉をつけようと思ったら相当な負荷のトレーニングが必要ですから素人はあまり気にする必要はないものです。
③糖質が太る源という感覚がない
これも知識的なものだと思います。ある女性がダイエットと称しておかずを全く食べずにひたすら米だけを食べていました。さすがに絶句しましたね。血糖値の上昇から脂肪を蓄えるもとになるということを懇切丁寧に教えましたが、その後は野菜だけをひたすら食べていました。ちゃんとたんぱく質も摂らないといけないんですが。
こんな感じでダイエットに励む女性は多いですが、まだまだダイエットに必要な基礎知識が追いついていないという印象を受けます。我々日本人がベトナムを見るとき経済的な観点から発展の度合いを測りがちですが、案外日常のこんな場面からも色々と感じるものがあります。
今週のお題「読書の秋」
余談ですがベトナムの女性は細マッチョの男性よりゴリマッチョの男性のほうが好きな人が多いようです。
ベトナムで結婚するために必要な写真撮影
ベトナムで街中を歩いていると要所要所のスポットでウエディングドレスを着た女性とタキシードを着た男性がポーズをとって写真撮影している光景をよく見かけます。カメラマンや照明係など数人のスタッフがいるので最初は何かのモデルが撮影をしているのかなと思うのですが、実はこれ結婚前の写真撮影なんです。
結婚前の写真撮影と言うとベトナムでは必ず通らなければならない儀式のようなもので、スタジオでお手軽にというわけにはいきません。ベトナムではこれを色々な場所へ移動しながら行うのでほぼ一日がかりの作業です。もちろん普通の街中で行うので通行人に凝視されるわけですが、そこに対する恥ずかしさのようなものは見ている限り微塵も感じておりません。寧ろ人生の一大イベントとして男女ともに役になりきって撮影をこなしています。
私が初めてこの撮影を見たときは
「こんなんようやるわ。」
と思ったものです。そう、その時は私がベトナム人の夫になるなんて考えてませんでしたから。しかし今となってはベトナム人の夫である私。例外なくこの(日本人にとって)苦行を経験してきました。そもそも写真撮影そのものがあまり好きではない私にとってカメラマンの言うとおりにポーズをとり、半ば無理やりの表情を作りながら一日かけて撮影することは相当な神経を使います。観光地でこの撮影をしていたので、物珍しい外国人旅行者にも写真を撮られるわで、大変な一日でした。
この写真撮影に喜びを感じるベトナム人と苦行と感じる日本人の対比はベトナム人と結婚した日本人の間でよく話されるネタです。
実際に出来上がった写真は一冊のアルバムにして渡されるのですが、その写真も修整しまくりです。肌質はすさまじくキレイになっていますし、全体的に景色もきれいに修正されています。改めて見るのが恥ずかしいほど自分がなりきっているようなこのアルバムを結婚式の展示物として会場に飾られるわけです。
ベトナムなんでまだいいですが、間違っても日本の友人には見られたくないものです。
しかし失礼な話、こういう写真は美男美女だからこそキレイな風景と相まって絵になるものですが、正直パットしない風体のカップルがなりきって撮影していても、見てる側としてはしらけます。まあ他人の幸せの瞬間をどうこう言う権利はないんですけどね。
ベトナム人嫁が気になった力士への疑問
日本の相撲は世界的に有名でして、その体格は外国人にとってもかなりインパクトがあると思います。土俵上で激しくぶつかり合っているシーンは外国でも相撲の紹介でよく見られるところですが、実際の稽古であったりだとか普段生活まで紹介されることはほとんどありません。そこで先日嫁が私に聞いてきた力士に関する疑問を紹介します。
質問1「相撲ってあんなに太ってるのに動けるの?」
これは「力士=デブ」という勘違いだと思います。実際この勘違いをしている外国人は結構多いのかもしれません。とりあえず力士は毎日激しい稽古をして、脂肪の下にすごい量の筋肉があることを教えました。
質問2「なんであんなに大きくなれるの?」
食べるのも稽古のうちだと言っておきました。激しい稽古のあとは頑張ってたくさん食べてよく寝ると。これができないと力士にはなれないと言っておきました。
質問3「力士って結婚しないんでしょ?」
この質問は意外でした。なんでそんな勘違いをしたのか聞くと、単純に特殊な存在だから家庭の姿が想像できないかららしいです。因みに結婚すると分かると、奥さんに食事の支度が大変なことを心配していたのは何とも女性らしい目線です。相撲部屋の存在を説明すると女将さんに興味を持っていました。
質問4「そんなに大きい体でどうやってセックスするの?」
奥さんが普通の体型の人と分かって生まれた疑問。乗っかられたら潰れてしまうとか色々言ってましたが、この質問は私も答えられませんでした。実際のところどうなんですかね?
ベトナムの交通違反について思うこと
ベトナムで車やバイクを運転しているとあちこちで警察の取り締まりに捕まっている人達がいます。かく言う私も時々捕まることがあるんですが、中には警察に捕まってかなり怒っている人もチラホラ見受けられます。
怒る理由としては大半は捕まるのに納得いかないということなんでしょうが、まあとりあえず何かしらの違反をしたから捕まったんでしょう。
ただにほんの取り締まりと比べると腑に落ちない部分は確かにあります。例えば日本の場合は警察が目を光らせてるところで交通違反をしようものなら確実に取り逃がすことなく捕まえるものですが、ベトナムではそんなことありません。
例えばヘルメットをかぶらずにバイクを運転するともちろん取り締まりの対象となるんですが、かぶってない運転手がたくさんいる中では全てを捕まえることができません。なので警察が制止して止めることができたバイクだけを取り締まるといった感じになります。
だから前述のように怒り出す運転手はこう主張するわけです。
「なんで前の奴もかぶってないのに俺だけ捕まえるんだ!」
とね。まあそうは言ってもあんた違反してるわけだし。警察からしたらそんな切り返しでしょう。ちなみに警察が制止しても振り切って逃げた運転手は警棒で逃げざまに思いっきり叩かれていました。恐らくあとで腫れるぐらいになるんでしょうが、それ以上は何もありません。日本みたいにナンバーを控えて洗い出すなんて面倒くさいことはしません。多分ベトナムで違反者、逃亡者全てに対応していたら警察が何人いても足りないという事情なんだと思います。
だからベトナム人の多くは違反で捕まったときは「違反してしまった」という反省よりも「運が悪かった」という己の不運を嘆く方向で考えます。
交通ルールの遵守が徹底されるにはまだまだ時間がかかりそうです。
ベトナム好きな日本人、嫌いな日本人
ベトナムにいる日本人は大きく分けて「自ら望んできている人」と「理由があって不本意ながら来ている人」に二分されます。後者の方は殆どが会社の出向命令赴任している人かその帯同家族ですが、実際に来てみて思っていたよりも良かったという方もたくさんいらっしゃいます。
たまに自ら望んで来てみたものの、やっぱり合わないからすぐに帰る人もいれば、文句ばっかり言ってる割にはそれなりの年月をベトナムで過ごしている方もいたりします。
そんな色々な人がいる中でベトナムが好きという日本人と嫌いという日本人について今日は書いてみます。
まず私ですがベトナムが好きか嫌いかと聞かれれば好きな部類に入ると思います。もちろん嫌いな部分もありますが、割合的には好きのほうが勝っているような感じです。ただあまりにもベトナムラブを公言している日本人に出会うと少し引いてしまいます。好きだからこそなんですが、どんなことでも肯定的に捉えてしまいますので会話のキャッチボールが上手くいかないことがあるからです。
以前あるベトナム大好き日本人が、ベトナム人が手を洗わないことを肯定的に解釈しておりました。一応その人の理論では、
「最近の日本は清潔にこだわりすぎて抵抗力が弱くなっている。だからベトナム人みたいに手を洗わないほうが身体が強くなっていいんだ。」
とのこと。さすがに「いやいや…」と思いましたがスルーしておきました。手を洗うのと抵抗力を関連させるとは…もし私の嫁が手を洗わないで料理を作りだしたら説教ですけどね。
一方、あるベトナム大嫌いな日本人はすべてを否定的に捉えます。ある食べ物に群がって美味しそうに頬張っているベトナム人の集団を見て「飢えた動物」と吐き捨ててました。他にもベトナムで流行っているものなどにも全て否定的な意見を出したりと、まさに「坊主憎けりゃ…」とかいう感じです。
好き嫌いは個人差があるので私がどうこう言えるものでもないんですが、少なくとも嫌いよりは好きなほうが海外滞在を楽しめるのは確かなようです。
計画性がないと言われるベトナム人の背景
ビジネスの場でベトナム人は計画性がないとか、目先のことしか考えないというのは日
系企業内で共通の認識です。1年後の100万円より今日の5万円を取るといったよう揶揄はよく言われるところです。
これについて「ベトナム人は馬鹿だから」で片づける日本人も一定数います。まあ実際それによるビジネス的な被害を受けたケースもあるかもしれませんので、怒りからそう考えてしまうのも仕方がないのかもしれません。ただ馬鹿で終わらせてしまうと話が終わってしまうので、もう少し突っ込んで考えてみました。これについてベトナム人の友人と意見交換したことを紹介します。
私「そもそも何で計画しないの?」
友人「色々な答え方ができると思いますね。まあ計画を立ててその通りに行動しなければならないという意識は芽生えにくい環境だと思います。何が起きるか分かりませんからね。」
何が起きるか分からない。まあそれは世界中どこにいてもそうでしょうが、日本と比べて予定通りにいかないという意味では確かにその通りだと思います。日本の場合は一度作った予定はその通りにいくためにそこそこ努力するものですが、予定通りにいかない前提で予定を立てるとそうなってしまうんでしょう。
私「学生のときにスケジュール表を作らされるようなことは?」
友人「覚えがないですね。日本はそういうのが教育であるんですか?さすがですね!いいと思いますよ。」
古い話ですが小学生の頃って自分または学校で作ったスケジュールをしっかりこなすことを結構厳しく先生から言われていたような気がします。そんな子供時代の名残が今の日本人の感覚でしょうか。
私見ですが、自分一人で完結するスケジュールであれば本人の意志次第でどうとでもできると思います。ただ他者が関与することに関してはどうにもならないことって必ずあると思うんですよね。身近な話、どこかへ移動するスケジュールを組んだとしても、その公共交通機関が時間通りに来なければスケジュールは狂うわけですし。
結局日本ってみんなが個々のスケジュールをしっかり計画通りこなすからこそ、個々のスケジュールがその通りに消化されやすいんじゃないかと思いました。
で、自分個人で完結するスケジュールっていうのは社会の中で生活するにはほとんど不可能なので、他者に迷惑をかけないよう決められたスケジュールは確実にこなすように学校で教育していたということなのかもしれません。ビジネスでもプライベートでも自分の予定を頻繁に狂わされる人はあまり好かれないものです。
少し論理が飛躍してしまった気もしますが、ベトナム人の計画性について考えるつもりが、日本人の計画性について考えることになってしまったひと時でした。
どうしてベトナム女子はスッピンなのか
日本にいた頃は身内以外でスッピンの女性を見ることがなく、見るとしたらせいぜい銭湯に行ったときとかぐらいだったような気がします。ナチュラルメイクといった感じでスッピンぽく見えるメイクの人はたくさんいましたが、今思えばそれもきっちりメイクをしていたんだなぁというのが懐かしい日々です。
こちらベトナムではメイクの観念は何か特別なときにするものという感覚です。なので日頃出かけるときや出社するときなどはメイクをほとんどしません。せいぜい口紅ぐらいのものです。なので今となっては私にとってそれが普通になっているので、街中で濃い化粧の人を見ると何かイベントを控えている人か、水商売の人のどちらかで考えるようになってしまいました。
そんな経緯で日本に帰ったときは逆に厚いメイクの日本人に違和感を感じてしまうわけですが、そもそもベトナムではメイクを敬遠される環境があることを理解しておく必要がありそうです。友人のベトナム女性が言うには、
①高温多湿でメイクが崩れやすい
北部では主に夏場、南部は一年中と高温多湿で汗をかきやすい関係からファンデーションなどをしても崩れやすいとのこと。それにローカル会社では社内にエアコンがないことも普通なので、そんな暑い中でメイクなんかしていたら色々面倒くさい。
②埃っぽい環境
外を歩くと砂ぼこりが多く、頻繁にバイクに乗ることもあり化粧が崩れる。
③周囲の共通認識
そもそもスッピンで外を歩くことが恥ずかしいなんて感覚がない。化粧が身だしなみという観念もない。
なので日本女性の場合は好きでメイクをする分にはいいんでしょうが、そういった社会的な側面から仕方なしでやってる場合、費用や手間を考えるとかなり面倒臭いんだろうなぁと思います。
そう言えば数年前に日本で流行っていた、「赤リップメイク」たるものがあった気がします(今はどうなんですかね?てかそこまで流行ってたか曖昧です)。白めのファンデーションを塗って結構赤い口紅を塗るやつですね。ベトナムはそんな感じのメイクが好まれるようです。まあメイクの技術は日本女性のほうが確実に上だとは思いますが。。。
ベトナムの駐在員妻も楽じゃない
ベトナムに関するブログを読んでいると必ず駐在員妻が書いてあるブログに行きつくことがあります。駐在員妻のほとんどは専業主婦なんで、内容も家庭のこととか食レポとかが多いんですが、先日たまたま見た以下の記事が妙に腑に落ちました。
駐在員妻の行動範囲ってある程度限りがありますから記事を書くネタがなくなるというのは何となく分かってましたが、なるほど、そういった事情もあるのかと思いました。
駐在員って良くも悪くも外国人向けのマンションに住む人がほとんどですから日本人と会う確率も必然的に高くなります。その奥さんとなると日頃日本人同士の近所づきあいみたいなものもしなければいけないでしょうから、付き合う相手によってはストレスにもなるでしょう。子どもが日本人学校とかに通っていたら保護者間での面倒臭さもあると思います。
結局付き合いを日本人のコミュニティに限定すると自動的に日頃の行動が周囲から把握されてしまいやすいというデメリットが生じるわけですね。日本人コミュニティで顔が広い人はどこへ行っても知り合いに会ってしまうんだとか。
駐在員妻というと一見時間と金を持て余したプチセレブみたいな印象を受けますが、彼女たちにもそれなりの苦労があるんでしょう。もちろん夫の帰任後はまた日本での生活に戻るわけですからその時のことも考えながら家庭を回さなければいけないわけですし。
ごく稀に見る勘違いエセセレブみたいな駐妻に遭遇した時は張り倒したくなりますけどね。
ベトナムで幅をきかす韓国
上の写真のようにベトナム式焼酎といわれるものがベトナムには有りますが、ベトナム語では「RƯỢU NẾP」と呼ばれます。他にも種類が色々ありますが、今回のテーマで伝えたいことではないので省きます。
ここベトナムでは正に「SHOCHU」と呼ばれる酒が存在します。ベトナム人がこの名前を聞くと浮かべるのが韓国焼酎。彼らにとっては「SHOCHU=韓国焼酎」なのです。私は日本の焼酎が好きでよくベトナム人にもその話をするのですが、十中八九は
「焼酎は韓国のお酒でしょう?」
という言葉が返ってきます。韓国が聞いたらすごく喜びそうなコメントですが、ベトナム人の間の認識ではそんな感じになっています。
ベトナムでは韓国人が多く、レストランや芸能関係など韓国色を感じる部分がかなりたくさんあります。日本ももちろん有名なんですが、多くのベトナム人にとっては日本より韓国のほうが身近なんじゃないのかなぁと思っています。
あるベトナム人の友人がベトナムで韓国人に間違われるのはいいことだと言っていました。多くの人にとってアジア系でイケメンは韓国人という認識からきているそうです。正直私の立場から言わせてもらえば韓国人に間違われて嬉しいとは微塵も思わないのですが、間違う側に悪気はないので気にはしないようにしています。
しかし「イケメン=韓国人」というのも結構な思い込みだなぁと思うものです。芸能人しか見てないからだとも考えましたが、そもそも街中にいっぱいいる韓国人の中にどれだけイケメンがいるのかと聞きたいところです。日常で素の韓国人を見る機会が頻繁にあるわけですから、すぐ気づきそうなもんなんですがね…
性教育に頭を抱えるベトナム政府
昨今のベトナムでもセックスの低年齢化が進んでいる背景に伴い、学生が妊娠するという事例も一昔前より右肩上がりになっています。ベトナムでは日本以上に性教育がおざなりなので、最近ではどのように性教育を整備していくかが政府にとっての一つの課題になっているようです。
しかしこれまでしっかりした性教育をしていなかったということもあり、誰がどうやって、どこまで教えるかという部分でかなり議論になっているらしく、しばらくは手探り状態といったところでしょうか。
ここからは日本で6年住んでいたベトナム人の友人から聞いた話と私見を交えて書きます。性教育と言ってもセックスをすれば子どもができるということは誰でも分かっているから、要はどれだけ避妊の意識を持たせるのかが重要、というのは友人の意見。もっともな意見で単純明快ですが、友人の話にはまだ続きがあります。
「ただこれは本当にバカなガキにだけあてはまる話なんですよ。というのも、一部の若年層では中で射精しても直後に洗ったら問題ないと思い込んでるのもいますから。ことが終わった後にライムのしぼり汁を女性の局部に入れ込んだら妊娠を防げると考えてた学生が妊娠したとかいう実例もありましたよ。」
確かになんの知識もない学生だったら噂を鵜のみにしてそんなことをやりそうな気がします。続けて
「たださっきの層は極端な例として、もうちょっとマシな学生はコンドームを手に入れるのが恥ずかしいというのもあるんだと思います。そもそもここ(ベトナム)ではまだまだ高校生がセックスするなんて、表面上はけしからんみたいな空気ですから。日本みたいに自販機とか通販でコンドームを手に入れることも一般的じゃありませんから、必ず店とかで対面式じゃないと買えないわけですよ。だから私たち(大人)と比べて手に入れるハードルが高いんじゃないのかなぁと思います。子どもはホテルを利用するなんてこともできませんしね(笑)」
確かに言われてみたら私も若いころはコンドームを対面で買うのが恥ずかしいから自販機で買っていたことを思い出しました。しかしふと思ったのは、ベトナム人の学生ってどこでセックスしてるのっていう疑問。そこも好奇心さながら聞いてみました。
「高校生以下のときから完全にプライベートな空間をもつのは難しいですからねぇ。どこでしてるんでしょ?私は経験がないからわかりません(笑)。ただ学校のトイレとか、外でやったとかいうのは聞いたことがありますね。それが普通かどうかは分かりませんが。ただ田舎では大人が外でやってるというのは一昔前までチラホラありましたよ。」
学校のトイレとか外て…ある意味学生の時からハードルの高いことをやるなぁと素直な感想を吐きつつ、そもそもそのための空間がないからそうなってしまったと考えるべきなんでしょう。
他人事なんで笑えますが、将来自分の子どもが同じ行動をとっていたら親としてどう対応するんだろうかと少し考えさせられました。改めてベトナム政府が性教育についてどのように舵を切っていくのか気になるところです。
ベトナム女子は気にしない!?
女性にとっての恥じらいとは何でしょうか。
立ち居振る舞いとか身体を露出するとか、生理的なこととか色々あるかと思いますが、社会的な通念から国によって恥じらいの範囲は変わってくるようです。日本女性とベトナム女性の恥じらい範囲でいくと確実に日本女性のほうが恥じらう範囲は広いように感じています。そこで今回は日本女性が恥じらう部分について、世界的には少数派かなと思ったものを2点紹介します。
①年齢を言わない
初対面でいきなり女性の年齢を聞くのは失礼な印象を与える日本。年齢を聞かれて「秘密」とか言うのは日本ぐらいなんじゃないかと思っています。また答える時も何となくぼかしたような年齢を答える女性も多くいます。一方ベトナムでは会って最初に年齢を聞くのが普通。これはベトナム語で年上か年下かで呼称が変わってくるので、その関係もあるかと思いますが、特別な場合を除いて年齢を聞かれたくないと思っている女性はまずいません。
②体重を知らせない
日本女性の場合は太ってなくても自分の体重を言わないのが普通ですよね。多分彼氏とか夫にも内緒にしている人が多数はじゃないでしょうか。ベトナムは違います。もう体重を公表するのに恥じらいなんかありません。この前同僚のベトナム女性数人と外出したときに荷物用の量りが置いてあったんですが、皆それに乗って体重を測っていました。誰に自分の体重を知られようがお構いなしです。ベトナムでは体重計が一家に一台というものでもないので、自分の体重を測れる機会があったら積極的に測ってみたいと思う心理なのかなぁと思っています。
ただ体重公開についてはどうなんでしょうか。他国の女性は自分の体重を公開するのをどう感じているのかはよく分かりません。
以上の2点は明らかに日本女性と違うところかと思います。そうやって考えると私もあまり親しくない日本女性とは年齢も体重も全て推測で関わっているなぁと実感させられました。まあ体重は特に知る必要もないんですけどね。。。
日本大使館に来るベトナム人の態度
ハノイの日本大使館は日本行きのビザを申請するベトナム人で連日賑わっています。来る人の数に対して少し狭い印象を受けるんですが、先日嫁のビザの申請で大使館に訪れたときも例の通り混み合っておりました。