ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

ベトナムの労働力バランス

爽やか五月晴れの日本には程遠い、湿気たっぷり高温のベトナムです。春というと2月ぐらいからでこちらは今の時期は真夏。この暑さが半年ぐらい続くので、また憂鬱な時期の到来です。

 

日本の春は出会いと別れの季節と言われますが、ベトナムではそんな感じがありません。学年の切り替わりは9月ですし、会社でも人事異動とかは基本有りませんのである時期に職場の社員の入れ替わりが激しいということもありません。日本のように転勤とか命じられたら退職するのがこちらの人です。(なので転勤という文化もなければ単身赴任なんて理解不能)

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ところで日本では春先に新卒社員の新人研修が風物詩になっていますが、ベトナムでは大学卒業後に挙って一斉入社ということはありません。卒業してからぼちぼち就職先を探しますので、卒業時点では無職ということも珍しいことではありません。寧ろ彼らにしたら日本の大学生のように在学中にリクルートスーツを纏って一斉に就職活動をしている光景が奇妙に映るようです。

 

こんな状況から日本のように卒業時点で就職先が決まっていなかったとしても、それほど焦るということはないのがこちらの大学生。ただ一昔前と変わって大学出身のベトナム人も増えていますから、誰でも余裕で就職できるという状況ではないようです。日本も同じですが、誰でも金さえあれば大学に行けるようになったところで経済は上手くまわらないんでしょう。ホワイトカラーとブルーカラーのバランスが崩れかけているのはベトナムでも同じことです。

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ただ単なるワーカークラスの労働者となると最低賃金で働くことが多く、それ以上収入が上がる見込みがありません。なので親としては自分の子どもにはそうなってほしくないと思う人が多いのも事実。ベトナムのワーカーは日本のワーカーと比べ物にならないぐらいの低賃金ですので、生活水準もそれ相応のものです。ただそういった人たちと時折接したときに、日本のそれなりの収入をもらっているようなサラリーマンより楽しそうに見えるのは皮肉なものです。