ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

金利が高いベトナムで生きる

ベトナムの定期預金は金利が年間8%ほど。100万円預ければ8万円利息がつくわけですから、日本の定期預金と比べるとその差は明らかです。そんな話を聞けばじゃあ自分も預けたいと思う方もいるかもしれませんが、そううまい話でもないのが現実のところです。

f:id:dtbh:20171221145225j:plain

まず定期預金として通常ベトナムの銀行ではベトナムドンと米ドルを扱っているのですが、米ドルでは金利が0%というところがほとんどです。ですので外貨で金利を稼ぐ手段がありません。じゃあベトナムドンで預ければどうかということですが、これはベトナムで生活してベトナム国内でベトナムドンを使うのであればいいんですが、外国から投資目的でするにはハードルが高いような気がします。まずベトナムではATMでお金を預けることができません。窓口で直接現金を預けなければならないのですが、それがどこから出てきた金なのかを証明する必要があります。

例えばベトナムで働いていて給料が手渡しの場合、その給与額が書かれた明細表とそれに見合った金額であれば入金可能と判断されます。ですので、外国から大量の資金をベトナムの銀行へ移そうとすると膨大な作業が必要になるので、この労力に見合った対価があるのかということになります。どうやらこのシステムは不正に得た金を潜り込ませないようにするための処置のようです。

 

さらにある程度溜まったベトナムドンを自国の通貨に戻すのも一苦労です。現金で持ち出せる額は制限がありますし、まだ世界的にメジャーな通貨ではないベトナムドンを両替となると不利なレートもあります。100万円以下レベルであればそれほど気にはならないかもしれませんが、高額になればなるほど無視はできない額になってきます。

 

じゃあベトナムに住んでいるベトナム人は得なのかというと決してそんなわけではありません。そもそも物価の上昇が著しいベトナムでは毎年6~7%水準で物価が上がっています。なので寧ろそれに見合った利息が付かなければ実質資産が目減りしているということになります。その辺りをしっかり見定めている人は外貨預金にしたりなどリスクヘッジをしている懸命な人もいますが、そんな人はまだまだごく少数です。

 

また一応ペイオフみたいな制度もあるようですが、上限が50万円程度と慰めにもならない額なので、外国人が投資目的で高額な金を預け入れるにはかなりのリスクがあると思われます。