もち米をあてに〆をうるち米にするベトナム人
ベトナムの主食が米であることは御存じである方も多いと思いますが、こちらで生活してからもち米もよく食べるようになりました。
まずベトナムでは普段食べる、うるち米の他、もち米(おこわ)もよく食べられています。これはベトナム語でxôiと呼ばれ、主に朝ごはんやめでたい席で食べられています。私は日本にいたときにおこわを食べるとしたら、特別な時の赤飯ぐらいでしたので、ベトナムに来てから初めて日常的におこわを食べるようになりました。
ところで先日嫁の実家に帰ったときの話ですが、ある親戚は同じ米でも、うるち米ともち米をまったく別物と考えているようです。というのも酒の席でのことですが、酒を飲みながらおこわをあてにして食べて、〆に普通のご飯を食べる光景に出くわしたからです。私はすでにおこわを食べており、それが〆の代わりと考えていたので、それ以上ご飯を食べることはしませんでした。すると同席していた親戚から
「〆にご飯を食べなかったら酔いが回って身体に悪いぞ。」
と言われたのです。そもそもおこわを食べている時点で〆のご飯に必要な栄養素はとっているはずですので、何を言っているのかよくわかりませんでした。太鼓腹のおじさんに言われてもなんの説得にもなりません。
こういった人がベトナムには結構いてるそうで、おこわに対する考え方も日本人とは少し違うのだなぁと実感しました。
思い返せば嫁と一緒に日本へ行った時も、
「日本人は朝からご飯食べるんや?」
と言われたものです。すかさず私は
「お前らも食べてるやろ。」
と切り返しましたが、
「あれはおこわやん!」
と言い返されました。まあ確かにそうですが…朝からおこわを食べるけどご飯は食べない。そんな朝食習慣を不思議に感じた一幕でした。