ベトナムってどうなん?

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日本郵政の件から見るベトナムの正社員とは

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先週日本の記事でチラッと見たんですが、日本郵政が正社員の待遇を引き下げて契約社員との格差を縮める手段に出たという話。うん、そうきたか。と思いましたね。日本の働き方改革やら何やらで政府も色々言ってますが、多分そんなことやってくるとは思わなかったんじゃないですかね?

 

日本郵政は完全な民間とは少し異になりますから、このやり方が日本社会全体に広まるとは思いませんが、もしこれが成り立つなら経営社にとっては美味しいやり方じゃないんかと思います。とある中小企業の社長の話では、「世の中正社員を増やせみたいなこと言ってるけど、正社員が企業にとってどれだけ負担なのかと言いたい。」と至極分かり切っているようなことを言っていました。昔は正社員しかなかったわけで、それこそ色々な手当を出すのが普通でしたから何とも思わなかったのかもしれませんが、考えてみたら当時から「なんでこんな奴にここまで会社が負担してやらなければならねぇんだ!」と思われていた人もいっぱいいたんじゃないでょうかね。つまり現代でいう契約社員という費用を抑える雇用がなかったわけですから、雇用側にとって、しゃあなしの正社員が大量にいたのではないかと。。。

 

しかしこの一件は正社員で働く人にも一石投じそうです。そもそも契約社員の待遇が気の毒というのは心のどこかで感じていても、やはり正社員という安全な立場にいれば先頭に立って声を上げるなんてことは中々ないでしょうから。ただ今回のケースのように自分たちの待遇を落とされて契約社員の人たちに還元されるようなやり方をすれば、恐らく多くの正社員は怒り狂うでしょうね。日本郵政は労組と話し合って色々な部分を譲歩しながら双方合意に行きついたらしいですが、今後どんな感じになっていくのか興味はあります。

 

さてベトナムの正社員はというと契約社員のような部分があります。というか契約社員という概念もないんですが、待遇面でいけばあまり契約社員と変わらないものです。社会保険など会社が負担してくれるものはもちろんありますが、額で言ったら微々たるものですし、医療などに関するカバー範囲もたかだかしれています。契約は毎年更新みたいなところもありますし、実際に労働者自身が会社にしがみつこうとする意識すらありません。(いつ切られる分からない、というかいつ辞められるか分からない世界なので)

なので正社員という待遇を求めるということがこちらではありませんので、日本のように雇用体系に関して話題に上がることは現時点ではまずありませんね。まあその分懐に入ってくる賃金の値上げ交渉は激しいですが。。。