ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

あるベトナム女性の結婚人生

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以前ある友人の女性がこんなことを言ってました。

 

「離婚したい!」

 

理由は色々ありますが、究極の理由は夫が浮気性だからとのこと。この理由を出されるとほとんどの人はそう思っても仕方がないと思うでしょう。ただ彼女の場合、こうも続けます。

 

「最初からこの人と結婚なんかしたくなかった!」

 

と。私がじゃあなぜ結婚したのかと聞き返します。

 

「仕方がなかったから。」

 

この「仕方がなかった」というフレーズはベトナムの主に農村地域の風習をよく表していると思います。ベトナムでは現在でも農村部では年頃の女性で結婚していないと後ろ指をさされる傾向が強いです。なので本人も焦りますが、それ以上に親が自分の娘が行き遅れないように旦那を探してくるということもザラにあります。戦後の日本の田舎もそんな感じだったと聞いたことがあります。

男性側もやはり適齢期に結婚しないとその村の中で気まずい雰囲気になってくるので、適齢期に相手がいないとなると妥協しなければならないケースも多いようです。なので男女ともにそうだから紹介された相手と結婚まで行きつきやすいんだとか。しかし、ここで一つ疑問が浮かびます。そもそも何のために結婚するのかという疑問。

 

恋愛でお互いに惹かれあって結婚するのがベトナム人にとっても理想なんでしょうが、それが叶わない場合は世間体を気にして好きでもない相手と結婚。こちらでは縁がないからシングルを通すという考えはありません。もちろん入り口はそうでも結婚生活を通して、夫婦円満にやっている夫婦もたくさんいるわけですから、否定する気はありませんが、親が半強制的に結婚させた結果、自分の子どもが不幸になった場合いったいどう感じるのでしょう。

 

私は一応日本の中でも若い考え方のほうだと思いますので、昔の日本にあったような結婚至上主義的な考えは好きではありません。男は所帯を持って一人前だとか、女は子どもを産んで一人前だなんてのは時代遅れだと考えています。

ベトナムは女性の社会進出が進んでいるとかよく言われているようですが、それはあくまで結婚後も女性が勤めやすいという観点からです。一方生涯独身を通してキャリアウーマンを謳歌できる環境か言われれば、まだまだそんな雰囲気ではありません。