ベトナムってどうなん?

ベトナム人と家庭を築きながらベトナムを考える

ベトナムで入院するにあたって

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別に私が入院するわけではないんですが、日本での入院事情とベトナムでの入院事情の違いを感じたことがあったので紹介します。(ベトナムっていうか新興国共通なのかな?)

 

まずベトナムにいる日本人が入院する場合、10中8.9は国際病院に入ると思います。ちょっとした治療程度ならローカル病院でも大丈夫かもしれませんが、入院レベルとなるとローカル病院は日本人にとってハードルが高すぎます。設備や言葉の面などで不安要素がありますし、医者のレベルにも問題があると聞きます。なのでローカル病院に入院した日本人はよほど特殊なケースを除き聞いたことがありません。実際、国際病院に入院する人も稀でして、ほとんどの人は体の移動が自力でできる場合、日本に帰って入院します。

 

なのでローカル病院となれば余計に入院事情について疎くなります。ある日、会社のベトナム人スタッフが「夫が交通事故にあって入院したので、しばらく仕事を休ませてほしい」との申し出がありました。

当初その話を聞いた私と日本人上司は

 

「夫の交通事故でしばらく会社を休みたいということは相当重体なんじゃないか?」

 

と思いました。しかし聞いてみると2週間程度で退院できるとのことです。そのスタッフは会社でもそれなりのポジションなので長期離脱となると結構痛手です。そこで思うのは

「なんで退院するまでつきっきりで会社休むの?」

という疑問。下手にそんなことを言おうものなら日本で言うパワハラとかに発展しかねませんので、細心の注意を払って聞き出します。ここはベトナム、愛する家族が重傷なのに仕事なんか行ってられるかという答えが返ってくるかもしれません。

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話を聞いてみると大体以下のよう。

 

「入院中はご飯やら洗濯やら、トイレ、風呂など全て身内が世話しなければいけない。子どもが小さいから毎朝幼稚園の送り迎えも必要だし、仕事をしながらではとてもじゃないけど無理です。」

 

入院患者で食事からトイレまで何でも病院がしてくれるのは国際病院とかの高級なところだけとのこと。なるほど、日本のようにそのサービスが標準というわけではないということが分かりました。そういえば何回かローカルの病院に足を運んだことがありますが、やたらと洗濯物が廊下に干してあったり、自宅から持ってきたであろう食事を見た気がします。世話人が寝るための簡易的なリクライニングチェアもそのためだったのかと。全部個人でやってたわけですね。。。

 

その夫も外資系企業で働くそこそこの人ですが、日本のような標準サービスの病院に入る金銭的な余裕はとてもないとのことです。改めて日本の医療は単に治療という観点以外でも恵まれているんだなぁと思わされました。